新型コロナウイルスによる在宅勤務(WFH)時のメンタルケアについて

新型コロナウイルスによる在宅勤務(WFH)時のメンタルケアについて

在宅勤務(WFH)時のメンタルケアに関する資料を作成しました。
大きく環境が変わる中で、気持ち・メンタル面を整える方法の一助としてお役立てください。

・新型コロナウイルスによる在宅勤務(WFH)時のメンタルケアについて

EASE Mental Management 三瓶 真理子 (臨床心理士・公認心理士)

みなさまへ

今回の新型コロナウイルスの影響により、通常とは大きく異なる働き方や過ごし方が求められ、戸惑いや、日常生活のバランが取りにくくなっていると感じる方も少なくないと思います。

この状況下を無事に乗り越えられるよう、メンタルケアのポイントについてまとめました。
下記のソースも含め、ご参考になさってください。

参考にした情報
・緊急時のメンタルヘルスと心理社会的サポート(MHPSS)に関する機関間常設委員会(IASC)リファレンス・グループ「新型コロナウイルス 流行時のこころのケアVersion1.5」
https://www.fmu.ac.jp/univ/daigaku/topics/20200330.html
・日本心理学会「もしも『距離を保つ』ことを求められたなら:あなた自身の安全のために」
https://psych.or.jp/special/covid19/Keeping_Your_Distance_to_Stay_Safe_jp/
・日本赤十字社「感染症流行期にこころの健康を保つために ~隔離や自宅待機により行動が制限されている方々へ~」
http://www.jrc.or.jp/activity/saigai/news/200327_006138.html

新型コロナウイルスによる在宅勤務で起こりやすいメンタルの状態

不安・心配・恐怖

・自分自身や家族が新型コロナウイルスに感染するのではないか
・他の人に感染を広げてしまうのでは
・食料や身の回りのものが入手できるだろうか
・仕事はこれからどうなるのだろう
・家族もきちんとケアできるだろうか

…こういった心配、不安、恐怖感は、感じるのも自然なことです。
よく眠れなかったり、普段なら問題なくできることができなくなったりする人もいます。

マスクとウイルスを考える人

抑うつ・倦怠

仕事や余暇の活動が中断されたことで、悲しみや、落ち込みを感じることがあります。
家の中にいる時間が長くなるため、倦怠感(だるさ)や孤独感を感じるかもしれません。

怒り・フラストレーション・イライラ

主体性や自由が失われた状態では、フラストレーションを感じやすくなります。
ウイルスそのもの、身近にいる人、この出来事に対してなんらかの判断をくだした人、第三者などに対しても、怒りや憤り、イライラを感じやすくなるかもしれません。
普段はほどよく距離が保たれている家族とも、ずっと一緒に過ごすことでイライラしてしまうこともあります。

もしあなた自身が新型コロナウイルスに感染したり、感染者と接触したことがある場合、他の人たちから物理的な距離だけでなく心理的にも距離を置かれているように感じるかもしれません。
また、もともとメンタルヘルス不調やその他の障害を抱えている方も、生活の変化や心理的な変化からメンタルへの影響を受けやすくなっているかもしれません。

こうした変化をかじるのは、この状況下では自然なことです。
自分の状態に気づき、自分を十分いたわってあげてください。

では、対処の仕方もご紹介いたします。

新型コロナウイルスによる在宅勤務のメンタルケア・対処のしかた

信頼できる情報に、適度な時間だけ、触れましょう

ウイルスに関する情報に、あまりにも多く接することは不安・心配・恐怖を必要以上に増やすことになりかねません。
公的機関や専門家から発信された、信頼できる情報を入手し、不安や心配に圧倒されそうになったら、いったん、情報から離れましょう。

他の人とのオンラインでのつながりを保ちましょう

直接会う機会が減ってしまった分、Slack、Zoom、メール、LINE、SNSなどのオンラインコミュニケーションツールを使って、会社の人、友人や家族など、他の人とのつながりを保ちましょう。
社会的なつながりは、私たちの心の健康を保つ大事な役割を担っています。同じような状況にある知人や友人にも、手を差し伸べて、互いに助け合えるといいですね。

日々のルーティンを守り、規則的なライフスタイルを維持しましょう

外出しないとしても、洗顔、歯磨き、入浴などの日々のルーティンを維持したり、身支度を整えたり、規則的で十分な睡眠、規則的な食事をとるように心がけましょう。
運動ができる体調であれば、自宅でもできる運動をしましょう。
仕事、運動に加え、娯楽も十分取り入れて、バランスをとってください!

上手に眠るための工夫

おすすめ

・適度な運動
・起床後、日光を取り入れる
・しっかり朝食をとる
・就寝前のリラックス

避けた方がよい

・就寝直前の激しい運動
・就寝直前の夜食
・就寝前の飲酒・喫煙
就寝前の3~4時間以内のカフェイン接種

参考:厚生労働省健康局「健康づくりのための睡眠指針2014」
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/0000047221.pdf

 

ストレス管理、ストレス対処方略を積極的に使いましょう

・できていないことよりも、できていることに目を向けましょう。
・心配事、気になることがあるときは、書き出して整理しましょう。
・日常生活でも仕事でも、達成目標を設定し、それを実行することで、達成感や自己コントロール感を得ることができます。
・好きなこと、リラックスできること、笑うこと、心を許せる人と話すこと、体を動かすこと、マインドフルネスなどを活用することができます。

専門家を活用しましょう

精神的につらい、不安や心配がなかなかおさまらない、環境が変わって仕事ができなくなった、など
メンタルの調子を整えたい場合は、EASE Mental Managementのオンラインカウンセリングをご利用ください。
詳しくはサービス詳細をご覧いただき、お問い合わせください。
臨床心理士/公認心理士が対応させていただきます。