ポリヴェーガル理論の創始者のレクチャーに参加しました

ポリヴェーガル理論の創始者のレクチャーに参加しました

ポリヴェーガル理論の創始者ステファン・ポージェス博士、奥様であるオキシトシン研究の世界的権威、スー・カーター博士によるZoomレクチャーを受けました。
ポージェス博士の提唱したポリヴェーガル理論は、近年この理論を抜きにしてカウンセリング(特にトラウマケア)は語れない、と言えるくらいに広まっています。

ポリヴェーガル(=多重迷走神経)理論とは、私たちの体を調整している自律神経系の働きに関する革新的な理論です。
特に、人(を含む哺乳類)が大きなストレスを受けたときに、今までは戦うか逃げるか(=交感神経の闘争逃走反応)の反応を示す、という説明がなされていましたが、実際には硬直してしまい動けなくなる、という反応を示す場合もあるわけです。その反応が実は、副交感神経に属する背側迷走神経の働きで起こるのだ、ということを説明しました。
ポリヴェーガル理論が広がる中で、正しい(研究にもとづいた正確な)内容が伝わるよう、ポリヴェーガル・インスティテュートを設立され、今後教育をされていくそうです。

ポリヴェーガル理論では、人との交流が安心感・安全感を作り出し、神経系を安定させることについてもわかりやすい理論化がされていて、傷ついたこころを扱うカウンセリングに非常に役に立つ理論です。
体やこころに起こる、本当なら起こって欲しくない反応は、基本的に、脅威に対して自分の身を守るための反応であるわけです。もしそれが必要以上に続いたり、その反応に苦しめられることが続いているとしたら、安心である、安全であるとからだの神経系から感じることが大事だ、ということになります。
ポージェス博士も、カーター博士も、お話の中で非常に大事にされていたのは、人と人との繋がりがもたらす安心・安全が、困難を乗り越えたり、傷つきを乗り越えたり、ビジネスを発展させたりすることにもつながるということです。
安心感を感じられる他者がいて、そのこころの安心を基地として、自分の力を発揮していくことは、EASE Mental Management の「EASE(安心)」に込めた思いと重なります。
これまで仕事やビジネスの成功、成長や発展とは真逆の方向にあると思われていた、安心安全温かさ穏やかさといったものが、本当は人生の成長や発展に深くかかわるものなのだ、という思いを改めて感じた90分でした。