仕事を休んでいた方(休職者)が復職するにあたって、なるべくストレスや負担のないように配慮したい。再び体調が崩れてしまうことを引き起こさないようにしたい。復職をスムーズに進めるための、復職直前・直後の基本の対応について解説します。
休職者が発生した際の対応についてはこちら
下記は基本的な考え方をお示ししたものです。実施にあたっては、お勤め先の制度や規則、状況に応じて変更し、活用することをお勧めします。優先されるべきはお勤め先の現場の状況・現状です。お勤め先にすでに休復職者対応に関する制度や対応方法の定めがある場合は、そちらに従ってください。
下記は、まだ休職者への対応フローやマニュアルが固まっていない企業・団体様に向けて、対応の目安を示したものです。
※筆者は医療機関における復職支援リワークプログラムの作成・運営、複数の企業における休復職者のカウンセリングと復職支援体制の整備、休職者マニュアルの作成など、働く人の休復職支援に約20年携わっています。
復職する方を迎えるにあたり、事前に職場として準備しておくとよいことはありますか?
温かい声がけや、復職後の定期的な面談ができる体制、可能であれば表情や様子を確認しやすい席の配置、復職者が質問・相談しやすい環境などです。下記に挙げる声のかけ方や注意点を含めて、職場で共有しておくとよいでしょう。
復職後は、以前と同じ業務量・ペースに戻してもよいのでしょうか。慣らし方や、任せる仕事の程度で気をつける点はありますか?
休職以前の状況とご本人の体調、そして会社の方針にもよりますので、下記はあくまでもひとつの考え方として捉えてください。まずは、従来の仕事の70〜80%程度の「量」で様子を見るのがいいのではと思います。復帰直後は本人が「判断」する必要のない、定型業務で慣らしていきます。1〜2週間程度経ったらご本人の様子を伺い、相談しながら量の増加を検討します。量が概ね100%に戻ったら、今度は本人が「判断」する業務(すなわち業務の「質」の増加)を検討します。1ヶ月程度様子を見て、本人が負担なく対応できることが確認できるようであれば、従来のペースに戻ることを検討します。
いつまで経っても体調的に業務が増やせない、元の量に戻せない、という場合は、体調が治りきっていない可能性も考えられます。上司、人事、健康管理担当などと相談しながら対応を検討しましょう。
いずれにしても、以前と同じ業務量やペースに戻すのは、復職後3ヶ月以降〜になると思っておきましょう。復職後3ヶ月は残業も避けるのがよいでしょう。
念を押しますが、上記は一つの考え方の目安であり、優先すべきはご本人の体調と会社の状況であるということを念頭に置いてください。
適切な仕事量かどうかは、どうやって判断すればいいでしょうか?
一つの目安として、「次の日に疲れが残らないこと」と「月曜日(休日明け)に疲れが残らないこと」が挙げられます。十分睡眠を取っても朝に疲れが残っている、休日にしっかり休んでも翌週に疲れが残る、といった場合は負荷が高くなっていることが考えられます。あるいは、業務の期日に間に合っているか、期日に対して早く終わり過ぎて手持ち無沙汰になっていないか、といったことも仕事量を判断する目安のひとつです。
復職してきた方に、周囲はどんな声のかけ方をすればよいでしょうか。触れないほうがよい話題、避けたほうがよい対応はありますか?
声のかけ方の例としては、「戻ってきてくれて嬉しいよ」「サポートするから言ってね」「また一緒にやっていこう」といった、チームや仲間としての歓迎の言葉が挙げられます。
上司の方は、復職者が安定するまで定期的な(2週間〜1ヶ月に1回程度の)面談や様子の確認によって、仕事の負担の確認や仕事の調整ができると安心です。
避けたほうがよいこととしては、心配しすぎによる過干渉や、マイクロマネジメントは避けましょう。また、復帰後も通院・服薬を継続していることが多く、服薬とアルコールの併用がNGなこともあります。レクリエーションなどの誘いを避ける必要はありませんが、無理強いはやめましょう。本人の意思や体調を優先する配慮が必要です。
対応に迷うときは、上司、人事、健康管理担当、産業医、心理職(カウンセラー)などに相談しましょう。相談する先が見当たらないときは、EASE Mental Managementがいつでも力になります。お気軽にお問い合わせください。





