社内で突然休職者が発生した⋯!そんなときに迷わなくなる、休職者対応の基本について解説します。
下記に、基本的な考え方をお示しします。実施にあたっては、お勤め先の制度や規則、状況に応じて変更し、活用することをお勧めします。優先されるべきはお勤め先の現場の状況・現状です。お勤め先にすでに休職者対応に関する制度や対応方法の定めがある場合は、そちらに従ってください。
下記は、まだ休職者への対応フローやマニュアルが固まっていない企業・団体様に向けて、対応の目安を示したものです。
※筆者は医療機関における復職支援リワークプログラムの作成・運営、複数の企業における休復職者のカウンセリングと復職支援体制の整備、休職者マニュアルの作成など、働く人の休復職支援に約20年携わっています。
Q:休職中の方に、職場から連絡を取ってもよいでしょうか。取る場合は、どのくらいの頻度で、どんな内容ならよいのでしょう。
基本的には、休職に入るにあたっての説明や手続きについて、休職したご本人に伝える必要がありますので、開始時(休職前あるいは直後)に1回、連絡をとる必要があります。
ご本人に伝える内容としては、
- 「仕事のことは気にしないでゆっくり休んでくださいね」「困ったことや不明なことがあったら遠慮なく連絡くださいね」といったいたわりの言葉
- 休職制度の概要(期間、給与等の扱い、診断書の提出など)
- 休職中の連絡先(会社の窓口の連絡先を伝え、休職中の本人の連絡先を確認する(※仕事から離れて休めるよう、会社のアドレスではなく個人のアドレスが望ましい))
- 貸与物の扱い
- 次はいつ連絡を取るか
などがあります。
休職直後は体調が最もつらいことが多いので、たくさんのことを伝えるとご本人も混乱してしまう可能性があります。可能な限り、情報は書面などで、後から必要なときに確認できるように伝えることも必要です。
本人にしかわからず、引き継ぎが必要なこともあるかもしれませんが、どうしても必要なことのみ、最小限に済ませましょう。
その後は1ヶ月に1回程度、本人にとって負担の少ない人(健康相談窓口など)から、様子を伺う短いメール(「ゆっくり休めていますか?返事は無理しないでください。困ったことや質問があったらいつでも連絡してくださいね」程度)を送るとよいでしょう。ただし、必須ではなく、状況や会社の方針によっては本人から連絡があるまで送らない、という会社もあります。方針は事前に決めて、休職者本人にも伝えておきましょう。
連絡を取る場合は、窓口は一人に絞ったほうがよいでしょうか。絞る場合、どんな立場の人が適していますか?
一人に絞ったほうが良いです。いる場合は健康管理担当(衛生管理者など)が良いでしょう。いない場合は上司(関係が良好な場合)、同僚の場合は同僚自身に負担がかからないよう、窓口となる同僚に対する上司からのサポートが必要です。
「早く良くなってね」「待っているよ」「頑張って」「無理しないで」などの励ましの言葉は避けたほうがいい、など、気をつけた方がよい表現はありますか?
「早く良くなってね」「頑張ってね」はプレッシャーになることも多いので、避けたほうが無難です。「仕事のことは気にしなくて大丈夫だから、安心して休んでね」「ゆっくり治してね。戻ってきたらまた一緒に働こう」などの声がけがいいかもしれません。
良かれと思ってやりがちだけれど、実は避けたほうがよい対応はありますか?
心配するあまり、いろいろやってあげたい気持ちが出てくるかもしれませんが、ご自身の不安からおこなう休職者への対応は、休職者本人にとってプレッシャーになります。例えば、長文の連絡を送ったり、頻繁に連絡したり、「頑張れ」と励ましたり、「自分のときはこうやって解決した」などのアドバイスはうまくいかないことも多いのです。本人から聞かれたら答える、というスタンスがおすすめです。
休職に入った直後と、少し落ち着いてきた頃とで、対応の仕方は変わりますか?
会社(窓口、上司、同僚)としての対応は変わりません。もしあなたが休職した方の家族だったとしたら、知っておくとよいことはあります。
特にメンタル不調からの回復は、数ヶ月〜年単位で、波を繰り返しながら少しずつ回復していくことが多く見られます。対応に迷ったときや不安を感じたときは、上司や同僚、人事の方が相談窓口やカウンセリングで意見を聞くとよいでしょう。まわりの方が安心して対応できると、休職者の方も安心して休み、回復に専念することができます。まわりの方も気軽に相談を活用してください。





