「どうしてあの人ばかり…」嫉妬や妬みを飼いならす方法

「どうしてあの人ばかり…」嫉妬や妬みを飼いならす方法

「あの人より私の方が実力があるのにどうして…」
「あの人と自分に能力の差はないはずなのに、あの人の方が評価されているのが納得できない!」
仕事やプライベートで、こんな風に悔しく思うことはないですか?

頭をかかえ悔しがる女性

「あの人はズルい」というのは『妬み(ねたみ、envy)』と言い、『嫉妬(jealousy)』とは厳密に言うと違います。
嫉妬』は恋愛関係や親子などの愛情がからんだ関係を指します。今まで自分に向けられていた愛情が、自分以外の誰かが出てきたことで方向が変わり、愛されなくなってしまったときの気持ちです。
一方『妬み』はもっと広く、相手をが自分にないものを持っていて羨ましいと思う気持ちです。

言葉の違いはあれど『妬み』『嫉妬』は、感じるととても苦しい感情です。
相手が持っているものが自分には無い、と思うのも悔しく悲しくなりますし、今まで当然あったはずの愛が自分から離れていく、というのはもはや恐怖です。

他の人は持っていて自分は持っていない。
自分には何か足りない。
自分は劣っている。
何かが不十分である。
そんな自己否定の言葉が頭の中に浮かんでいるかもしれません。
とても苦しいですね。

実は『妬み』は人の生存本能に関係しています。
自分がいる集団の中で重要な人になりたい必要とされていたい優位な地位でありたい、という欲。こうした欲求は古来から自分が生き残るために必要なものであり、人の本能だと言います。

運動会で競争する子供

つまり『妬み』があるおかげで、より良くなろう、成長しよう、という欲も出てくるということです。妬みは重要な役割を持った感情なのですね。

とはいえ、『妬み』や『嫉妬』を感じているときの悔しさや苦しさは早く無くしたいですし、出来ることならあまり感じたくないものです。妬みや嫉妬をコントロールする方法はないのでしょうか?

嫉妬や妬みを飼いならす方法① 時間軸を変えてみる

嫉妬や妬みを感じるときは、
「なぜいつも…」「また…」など、その状況が不変でずっと続くものと捉えていることが多く見られます。
しかし、、〇〇はいい思いをしている」「今は、〇〇だ」のように、過去や未来を切り離してその状況を捉えると、見方が変わります。

「ズルい」「悔しい」と思った時に、妬みや嫉妬にする前に、「今に見ていろ!」と奮起し、成長に向けた行動をする。
これを専門用語で『昇華』と呼びますが、「もっと成長して見返してやる!」と将来に目線をスライドすることでも、妬みや嫉妬を感じる時間を減らすことができるでしょう。

嫉妬や妬みを飼いならす方法② 例外を探す

「いつも…」「また…」と考えると苦しく嫌な気持ちになりますが、実は自分も一緒に評価をされたり、相手が褒められていても気にならなかった、など、いつもあれば妬みや嫉妬を感じる出来事でも、例外はなかったでしょうか?

嫉妬や妬みを感じる出来事が起こる少し前に、自分もたくさんの人から好意的な言葉をかけてもらった、とか、自分を深く理解してくれた人がいた、など。「いつも…」「また…」を覆す、例外の出来事を探してみることも有効です。

嫉妬や妬みを飼いならす方法③ 今の状況のプラスの面に目を向けてみる

今の立場だからこそ、得られているものは何か無いでしょうか。嫉妬の相手は持っていないのに、自分が持っているものもあるのではないでしょうか。
もしくは今の立場だからこそ、妬ましい相手のアラが見えていて、自分がそうなった時には気をつけよう、と学べるかもしれません。
相手にはない、「持たない自由」を手にしているかもしれません。

妬みや嫉妬は、望遠鏡を覗いているようなものだと言います。
望遠鏡を覗いているときは、相手の好ましい部分が強調されてよく見えますが、自分のことは視野に入らなくなります。

他者との比較という軸がなくなったとしたら、本当は何を手に入れたいでしょうか。
自由に何でも手に入れられるとしたら、何を手元に置きますか。何があることが幸せだと感じるでしょうか。

大切なのは、望遠鏡から目を離して自分の手元を見てみることかもしれません。

妬みや嫉妬を感じたときは、「生存本能!」「望遠鏡!」と思い出して、「今持っていないもの」ではなく、「将来まで手元にあるもの」に目を向けてみてください。妬みや嫉妬に左右されない自分に近づけるはずです。

嫉妬や妬みで今も辛い方へ

嫉妬や妬みをコントロールできず、今も辛い思いをされている方へ。

EASE Mental Managementでは、頑張りすぎない自分でいてもいい心の安全基地を目指して、心理カウンセリングやコーチングを行っています。あなたの現状を変えたいとき、つい湧いてしまう感情をコントロールしたいときに相談できるのだ、ということを思い出してください。

こんなことぐらいで相談してもいいのかな?ということでも、話すだけで楽になることもあります。当てはまるかもと思った方や、身近な方にオススメしたいという方は、まずはサービスメニューをご覧ください。