仕事の評価の時期に具合が悪くなる人たち

仕事の評価の時期に具合が悪くなる人たち

仕事の評価の時期に調子を崩す人

調子を崩す人が増えるタイミング』というのはいくつかあります。例えば、6〜7月ごろ。4月に入社や異動などの大きな変化を経験した人が、ゴールデンウィークを経て少し緊張の糸が切れ、疲れが溜まってきたり、新しい環境での困難さが見えてきて、つらさを感じる時期です。
もうひとつが『(仕事の)評価の時期』。今までの四半期、半期、1年、などを振り返ってみて、目に見える成果を出せていない焦りや、「上司は自分のことをどう評価するだろう、どんなことを言われてしまうのだろう」という不安、実際に仕事の評価が返ってきた後のガッカリ感やプレッシャー、次期の目標を改めて考えなければならないなど、つらくなってしまう瞬間が沢山あるのが、この仕事の評価の時期です。
(かくいう私も、会社員のときは評価の時期が苦手でした。)

なぜ評価の時期がつらいのか

評価の時期がつらい人にとっては、仕事の評価が良いものでなければ、「自分には価値がない」「この場所にいる意味がない」と感じてしまったり、また、評価が良かったら良かったで「この評価を落とさないために、もっと頑張らなければいけない」とプレッシャーを感じたりするので、結果によらずつらくなります。
また、「自分はこんなに頑張ったのに、全然仕事を評価されていない。どうして頑張っていることをわかってくれないのだろう。」と怒りを感じたり、反対に、上司としても「この人は全然結果を出していないな。真面目に働いていないのだろうか?」「この人に評価を伝えるのは気が重いな…」などとストレスを感じることもあります。

さらに、仕事の評価を経て、次のクールの目標を考える、ということは、この先の自分のキャリアをどうして行こうか、キャリアの展望に向き合わなければならないことともつながります。すると、「このまま働いていていいのだろうか」「本当にこの仕事をやりたいのだろうか」「自分がどこを目指したらいいのかわからない」など、普段は意識せずに済んでいた悩みが持ち上がってくることがあります。

仕事の評価をきっかけに、普段抱えていたストレスや悩み、人間関係の火種が発火する、ということもよくあることです。

評価の時期をつらくするもの

いつも仕事の評価の時期はつらくなる、特に、誰かに仕事を評価されることが怖い、不安、プレッシャーになる、という場合は、もしかしたら『過剰適応』や『インポスター症候群』という概念がヒントになるかもしれません。

過剰適応とは、周囲から期待されていること、求められていることに対して、自分を押し殺してでも、何とでも努力して従おう、とすることです。周囲からは「いい人」と評価されたり、高い評価をあげていることもあります。しかし、過剰適応には『我慢』がつきまといます。それはときに働きすぎにつながったり、自分のつらさを無視するため、我慢が体の不調としてあらわれたり、自分を押し殺すのがデフォルト(普通)になっているために、自分の将来が描けない、「どうしたいのか」がわからなくなってしまう、といったことにもつながることがあります。

インポスター症候群も、似た(重なる)概念です。どんなに成功したり、周囲から評価されたとしても、自分には力や価値、能力があると思えない。自分が「できない」「期待に添えない」「本当は優れていない人だ」と人に思われてしまうことが、何より怖い、という状態です。インポスターは『詐欺師』という意味で、常に人を欺いているような気持ちを感じ、気を抜けない状態が続きます。仕事面では、やはり働きすぎてしまったり、休みを取れない、休日でも心が休まらない、周囲からの期待や評価が怖い、といったことにつながります。

会社や組織で一生懸命働いている方たち、会社経営者たち、フリーランスで働く方たちの中にも、こうした「期待に応えることへのプレッシャーを感じやすい」方々は沢山いらっしゃいます。

評価の時期のつらさを解消するには

こうした場合の対応は、正直、ケースバイケースにはなります。
キャリアの棚卸しから入ったり、人間関係つまりコミュニケーションの仕方から対策を考えたり、また昔からの対応パターンやきっかけになった出来事を紐解いてく、など、様々です。
しかし、どの場合も、焦りや不安感、怒りや悲しみ、といったつらい感情が処理できるように働きかけていくことは共通しています。つまり、そのつらさが処理できるように、ご相談者の取り組みやすい切り口から入っていくので、いろいろな方法を使います。
こうしたメンタル面の取り組みに関しては、短い時間で作られたものは短い時間で解消されやすく、反対に、長い期間をかけて作られてきたものは、解消するにも時間がかかりやすい、という傾向があります。

いつも仕事の評価の時期はつらい、昔から評価されることがプレッシャーだった、という環境を生き抜いてきた方は、少し落ち着いて、自分の体とこころに染み込ませるように、セッションを受けていかれると良いかもしれません。

EASE Mental Managementでは、過剰適応やインポスター症候群の傾向がある方のカウンセリング・コーチング・メンタルマネジメントをお受けしています。ご予約・お問い合わせはこちらからどうぞ。