仕事以外の時間はどれくらい必要?『勤務間インターバル』の話

はじめに

この記事を書いている2020年7月現在、コロナ禍の影響により、はたらく人の就業環境は大きく変わっています。
在宅勤務になった方も、従来の就業場所での勤務を続けていらっしゃる方もいますが、就業場所が変わらなくてもソーシャルディスタンスを保ったり、感染防止の対策を施したり、変化したことは沢山あるのではないでしょうか。

就業環境の変化により、今までにはなかった様々な課題が見られるようになっています。そういった中、課題の一つとして、在宅勤務中の長時間労働の問題が挙がっています。
通勤という、仕事とそれ以外の時間のメリハリをつけていたものがなくなり、自宅に仕事ができる環境があるために、際限なく仕事が出来てしまうこと、あるいは家事・育児などを含む仕事以外の用事で作業が分断されてしまうことにより、仕事を終わらせるために長時間労働となってしまう、そのような話をよく聞きます。

『勤務間インターバル』を知っていますか?

勤務間インターバル』という考え方をご存知でしょうか。勤務間インターバルとは、1日の仕事が終わってから、次の日の仕事を始めるまで、生活時間や睡眠時間をしっかり取るために一定の休息時間を確保しましょう、というものです。2018年にいわゆる『働き方改革法』が成立し、事業主(会社)は、この『勤務間インターバル』を導入することが努力義務となりました。

事業主等の責務として、前日の終業時刻と翌日の始業時刻の間に一定時間の休息を確保すること(勤務間インターバルの導入)に努めなければならないこととする(厚生労働省 労働時間等見直しガイドライン 改正の概要))

『勤務間インターバル』はなぜ、どのくらい必要か?

1日の時間は等しく24時間なので、仕事についやす時間が長いほど、食事や睡眠、自由な時間といった回復に充てる時間が短くなるのは明らかです。

EU諸国では、日本の導入以前より、11時間ないし12時間の勤務間インターバルが設定されています。
2018年の研究(高橋ら.勤務間インターバルと疲労回復に関する縦断研究)では、情報技術関連の職種(エンジニア、プログラマーなど)では、勤務間インターバルが短くなるにつれてストレス反応が増加し、勤務間インターバルが11時間以下では起床時の疲労感と精神的な不調が増加するという関連が報告されています。
また、勤務間インターバルが14時間未満とそれ以上では睡眠の質に差があったことから、勤務間インターバルは14時間以上とることが望ましい池田ら. 勤務間インターバルと睡眠の質の関連性)とする研究もあります。

仕事をするエネルギーをしっかり確保するには、それ相応の仕事以外の時間が必要だというのが世界的な流れですし、実際の研究からも勤務間インターバルをおろそかにすると、睡眠、疲労、精神的な不調に影響を及ぼすことがわかっています。

勤務間インターバルがとれない場合

勤務間インターバルは、企業が意識するべきものでもありますが、働く人個人にとっても、自分のコンディションを整えるために意識したいものです。

ゆっくり休息が取れたら良いとは思いつつも、仕事と仕事の間の時間をしっかり確保できずにいる場合、その理由は人それぞれあることでしょう。
もし、仕事の特性や家庭の事情で十分な時間が取れない場合は、なるべく意識していただくだけでも良いかと思いますし、切り替えがしにくくなったために仕事を続けてしまっている場合は、ぜひ勤務間インターバルを意識していただきたいなと思います。

どうしても休息が取りにくく疲れてきた、どこか相談する先が欲しい、と辛い思いをされている方へ。
EASE Mental Managementでは、頑張りすぎない自分でいてもいい、心の安全基地を目指して、心理カウンセリングやコーチングを行っています。あなたの現状や、つい湧いてしまう感情をコントロールしたいときに、私たちのことを思い出してください。
こんなことぐらいで相談してもいいのかな?ということでも、話すだけで楽になることもあります。当てはまるかもと思った方や、身近な方にオススメしたいという方も、まずはサービスメニューをご覧ください。

三瓶真理子(EASE Mental Management 代表・臨床心理士・公認心理師)

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