世の中に新しい価値を提供しようとする会社経営者、新規事業を立ち上げようとする起業家、新しい領域を開拓しようとするビジネスパーソンなど、新しいことに挑戦しようとしている人たちに共通のストレスがあります。それは、先の見えなさ、つまり未来が不確実であることに伴う不安、そしてそれでも未来に向かって不確かな決断を繰り返していかなければいけない孤独です。「これでいいのかな」と迷い、不確かな中でも前に進まなくてはなりません。新しい挑戦ゆえにその決断が合っているか知っている人は誰もおらず、責任が自分ひとりの肩にかかり、この選択は間違っていないのだと肯定してくれる後押しや賛同が得たくなります。不確かな中での決断に伴う不安と疲労、それが一つ目のストレスです。
また、新しいことに挑戦しようとしている人たちは、視点が他の人と異なります。周りにはない視点を持っているのであり、だからこそ新しい価値を生み出すことができるのです。誰も達成したことのないことにチャレンジし、成し遂げた時にそれは偉業となります。しかしながら、他の人と視点が異なるということは、他の人からの賛同や共感は得にくくなるということです。相手にはあなたの見ているものが見えていなかったり、見ている視座が異なっている。そのため、一生懸命説明したとしても反応が薄かったり共感が得られなかったり、反対されたりする。そうすると、誰も理解してくれない、苦しみや辛さをわかってもらえない、たったひとりで取り組んでいるような孤独感を感じる、これが二つ目のストレスです。
取り組もうとしていることが革新的であったり、希少であったり、他の人が成し得ないことであればあるほど、ストレスも大きくなるでしょう。周りに先達や同じような立場の人がいれば話ができるのでしょうが、相手と自分のフェーズや取り組んでいる内容が異なっていたり、周りの人には知られたくないと思っていたり、話しても賛同が得られなかった体験があった、もしくは周りにわかってくれそうな人がいない。いろいろな事情があり、ひとりで抱え込まざるをえなかったのかもしれません。
前例のない、あるいは答えを出すのが難しいことに取り組んでいる時に必要になるのは、トライアンドエラーを繰り返し、それでも継続していくことです。
不確かな中でも続けていくためには、なぜ自分がこれに取り組んでいるのか、この先で何を得ようと思っているのか、そして今取り組んでいること方法がベストかそれともそれ以外に方法はあるのか、という振り返りが支えになってくれるでしょう。自分の考えや今のこの取り組みは間違っていないのだ、ということが確信できればそれが原動力になります。挑戦者にとってカウンセリングやコーチングは上記を確認する上でも意味があります。自分の考えを言語化し、アウトプットし、方向性に納得感と確信を得ていく。EASE Mental Managementのカウンセリングやコーチングでは、新たなことに挑戦していく方々を応援しています。
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EASE Mental Management 代表、働く人と企業のメンタルヘルスケアとカウンセリングが専門の 公認心理師 / 臨床心理士。精神科・心療内科クリニック、EAP(働く人のメンタルヘルス支援)企業、株式会社ディー・エヌ・エー 専属カウンセラーを経て開業(カウンセラー歴19年)。