Q:従業員数150名ほどのサービス業です。一つの事業所に50名以上いるところはないため、ストレスチェックは入れていません。最近、メンタル不調を訴える社員が出てきたため、会社にメンタルヘルス対策を取り入れたいと考えているのですが、なにから取り組めばいいのでしょうか。
A:いろいろな取り組み方がありますが、まずは、メンタルヘルス対策を入れようと思った直接の理由を解決するための仕組みを作ってみてはいかがでしょうか。例えば、上記のように「メンタルヘルス不調を訴える社員のケアや対応の仕方についての対策をしたい」という希望であれば、メンタルヘルス不調の社員の面談やケアをしてくれる専門家との繋がりを作る、などです。
厚生労働省のH29年の調査では、事業所内でもっとも行われているメンタルヘルス対策は、「調査票を用いた調査(ストレスチェック)」で、ついで「労働者への教育研修・情報提供(セルフケア)」、「事業所内での相談体制の整備」です。
喫緊の課題があるときは、その課題を解決するための対策をまずおこない、その後は安全衛生委員会等でのヒアリングや、ストレスチェック(集団分析)の結果から見えてきた課題に取り組んだりするのもひとつです。
どこから手をつけたらよいかわからない場合は、上記のような他の事業所が取り組んでいる対策を参考にするのはいかがでしょうか。
もちろん、事業所の従業員が50名を超えている場合は、まずストレスチェックを実施することを優先してくださいね。
EASE Mental Management 代表、働く人と企業のメンタルヘルスケアとカウンセリングが専門の 公認心理師 / 臨床心理士。精神科・心療内科クリニック、EAP(働く人のメンタルヘルス支援)企業、株式会社ディー・エヌ・エー 専属カウンセラーを経て開業(カウンセラー歴17年)。