気が乗らない仕事のモチベーションを上げる5つの方法【その1】

気が乗らない仕事のモチベーションを上げる5つの方法【その1】

モチベーション、足りていますか?

あなたは今、モチベーションに溢れて仕事をしていますか?
それとも、自分の最大値の50%くらい、もしくは10%くらいでしょうか。

カウンセリングの場面では、モチベーションの低下が起こっている時、
背景には大抵、その人にとって大切な問題が隠れています。

それは時に、自分の意志ではない仕事をやらされていることだったり、
苦手な仕事に取り組んでいることだったり、
プレッシャーのかかるような大きな仕事をしていたり、
もしくは、メンタルヘルス不調が隠れていることもあります。

モチベーションの性質

そもそも、モチベーションとは何でしょう。

モチベーションは、やる気、意欲、動機づけ、とも言い換えられる、
何かの達成に向かう、こころのエネルギーを指します。

つまり、モチベーションには、何か「目標」が必要だということ。
もう一つ「エネルギー」であるという点もポイントです。

もし、あなたの仕事における目標(方向性)が明確ではなかったり
身体的、もしくは精神的な疲労があったりすれば、
モチベーションが下がってもおかしくない、ということです。

モチベーションに関しては、多くの人が関心を持つことであるようで、
数多くの理論で説明がなされています。
[例えば、マズローの欲求階層説(注1)ハックマンとオルダムの職務特性モデル(注2)、
マレーやデシによる外発的動機づけ・内発的動機づけの理論(注3)など]

考え方は様々ありますが、今回は具体的な相談から、
5つの場面でのモチベーションの上げ方について見ていきましょう。

気が乗らないパターン ①疲れているとき

例)Aさんは、今までのキャリアの中でも5本の指に入るくらい大きな仕事に、
先日やっと区切りがついたところです。

同時期に、プライベートでも親類の法事などがあり、普段とは違う過ごし方をしていました。
今、新しい仕事に取り組んでいるのですが、何だか気乗りせず、ぼーっとしてしまいます。

上記のようなケースは、大きな仕事で心身ともに疲労し、
プライベートでも十分休みが取れず、疲れが溜まっている可能性があります。
仕事以外の新しいことは控え、プライベートも含めて少しスローペースで過ごし
質の良い睡眠やバランスのとれた食事など、基本的な生活の中でエネルギーを蓄えるのが、
モチベーション回復の一つの方法となります。

ただし、2週間以上意欲が回復しない気分が塞ぐ
食欲が落ちる眠れない(または眠りすぎる)、など、
変化が単なるモチベーションの低下にとどまらない場合は、
メンタルヘルス不調が隠れている可能性があるため、
早急にメンタルクリニックなどの医療機関に相談してください。

(その2に続きます)

<注釈>

注1)マズローの欲求階層説…人の欲求は階層になっており、生理的な欲求(最下位の欲求)から自己実現欲求(最上位の欲求)へ向かって動機づけられていく、という理論
注2)ハックマンとオルダムの職務特性モデル…①仕事を有意義と感じること、②仕事の結果に自分の責任があると感じること、③努力が成果に結びついているかがわかること、によって仕事のモチベーションが強まる、という理論
注3)マレーやデシによる外発的動機づけ・内発的動機づけの理論…モチベーションには、外から得られる報酬(金銭や地位や称賛など)が動機になっている外発的モチベーションと、それをすることで達成感や充実感を感じることが動機となる内発的モチベーションがある、という考え

<参考文献>

1.外島裕・田中堅一郎(編):産業・組織心理学エッセンシャルズ.ナカニシヤ出版,2004
2.一般社団法人モチベーション・マネジメント協会:公認モチベーション・マネージャー資格BASIC TEXT.新曜社,2012