Q:カウンセリングが良いという話は聞くのですが、実際はどんなことが行われているのでしょうか?話を聞くだけではないのですか?
A:今の日本では、いろんな立場の方がいろんなカウンセリングをおこなっているので、私がお話しすることがすべてのカウンセリングに当てはまるわけではありません。
が、私を含めた一般的な臨床心理士のおこなう専門的なカウンセリングでは、概ね以下のことがセッションの中でおこなわれています。
①ご相談者が安心して話せる場を設定すること
・相談室の環境設定
・ご相談者とカウンセラーとの間での信頼関係をつくること(ご相談者を認め、肯定し、受容すること)
・カウンセリングについての説明と確認(例:守秘義務についての説明など)
②ご相談者の課題の分析と見たて
・ご相談者のニーズの確認
・相談にいらっしゃるまでのエピソード、課題の発生経緯の確認
・ゴールの確認
・ご相談者が既に持っているリソース(サポートや能力)の確認
・身体症状・精神症状の有無の確認
③心理療法的なかかわり
・ご相談者の理解と共感、認め、肯定し、受け入れ、エンパワメントする
・こころのメカニズムや疾患についての情報提供
・ご相談者の抱えている課題や状況・状態にそった心理療法
・他に考えられるリソース・機関の紹介・連携
・次のステップの明確化
上記をご相談者の方の状況に応じて、組み合わせておこなっています。
さらに、ご相談者に合わせて使う心理療法の種類もとても沢山あるので、実際はカウンセラーとご相談者との共同作業で、オーダーメイドのカウンセリングをおこなっていくイメージです。
…とは言っても、少しわかりにくいかもしれませんね…。
カウンセリングの中でおこなわれることについて、ご不明点があるのはとても自然なことです。疑問に思う点がありましたら、ご遠慮なくお問い合わせくださいね。
EASE Mental Management 代表、働く人と企業のメンタルヘルスケアとカウンセリングが専門の 公認心理師 / 臨床心理士。精神科・心療内科クリニック、EAP(働く人のメンタルヘルス支援)企業、株式会社ディー・エヌ・エー 専属カウンセラーを経て開業(カウンセラー歴17年)。