「自分はHSPかも…」職場でみられるHSP(Highly Sensitive Person)

最近、メンタルヘルスのご相談に来られる方の中に「HSPの本を読んで、自分もあてはまると思ったんです」「自分はHSPなのではないかと思うんです」とおっしゃる方が増えました。

HSPとは、Highly Sensitive Person(非常に敏感な人)の略で、日本では「繊細さん」という表現もされています。

HSPが増えた原因は

実際のところ、HSPの方が増えたというよりも、HSPという概念が多くの人に知られるようになったとが、母数が増えている要因のひとつでしょう。
自分の特徴、なんだか生きづらいな…と漠然と感じていた状態に「HSPという名前がつくんだ!」とわかったことで、「自分もそうかもしれない」と気づく方が増えたためなのではないかと思います。

つまり、以前からHSPの方はたくさんいたのですが、名前がついたことで認識できるようになったのです。

HSPという診断名や概念が広く知られるようになったことで、自分もそうかも…と思う人が増え、診断を受けて判断がつく人が増えていく。
この経緯は、「うつ病」や「発達障害」の広まり方と重なります。
(といってもHSPは病名や診断名ではなく、カテゴリーや概念をあらわすものです。)

HSPとはどういう人?自分も当てはまる?

HSPはアメリカのエレイン・アーロン博士が提唱した、敏感な特徴をもつ人たちをあらわした言葉です。

アーロン博士の調査によると、アメリカ人におこなったテストでは、全体の15〜20%の人がHSPに該当したということです。
この数値をそのままあてはめることには疑問がありますが、約5人に一人という、決して少なくない数のHSPの特徴を持つ方が私たちの中にもいらっしゃるでしょう。

HSPの特徴とは、感覚的な刺激を受けやすいこと、相手の感情を捉えやすく、影響を受けやすいこと、情報処理の深さなどが挙げられるといいます。

職場においてのHSPの方は、

・敏感すぎるために接する相手の気持ちや状態がわかりすぎてしまう
・相手の感情に影響を受けすぎて、または相手に配慮し過ぎてつらくなってしまう
・たくさんの人や音などに囲まれている仕事場では集中することが難しい
・仕事で複数の気を配らなければならないタスクがあると、他の人以上に消耗しやすい
・通勤電車で人波にもまれることで、とても疲れてしまう

といった特徴が挙げられます。

実際、メンタルヘルスでHSPの相談に来られる方で、上記のようなつらさを訴える方はとても多いのです。

職場でのHSPに悩む多くの相談を受けて

多くの方は、何か課題を感じてメンタルヘルスの相談に来られます。
自分の抱えている課題や、うまくいかなさは、HSPのためなのではないか、といらっしゃる方もいます。

非情につらい思いをされ、まだまだ理解されにくい環境から、メンタルが弱いとレッテル張りをされてしまうという方もいらしゃいました。

ただ、メンタルヘルスの相談に来る方が求めていらっしゃるのは、HSPであるかどうかにかかわらず、自己理解と、どうすれば楽になるのか。毎日つらい、大変だと思わずに過ごしていけるのか、ということだったりもします。

十分にお話しをうかがい、いま最も不便を感じている状況にどう対策をとると楽になるか。
刺激と距離を置き、自分の感覚や感情を守るために、どんな対応をすると良いのか。

HSPの特徴を持ったあなたは、自分になにかが足りないせいだ、自分に能力がないのかもしれない、と自分を責めているかもしれません。
そんな時は、自分の気持ちをカウンセラーと一緒に慈しみ、自分についての理解と、対応の仕方を一緒に探っていく、整理してみませんか?
きっと、メンタルヘルスはHSPの特徴をもったあなたのお役に立てるのではないかと思います。

(参考)
イルセ・サン(2016)鈍感な世界に生きる敏感な人たち,ディスカヴァー・トゥエンティワンhttps://hsperson.com/(2019/12/6閲覧)

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